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主イエス復活の日<イースター>

主教 植田仁太郎

 3月27日に復活日を迎えます。〔古来からの満月に連動した日の決め方なので、この復活を記念する日は、毎年変わります。〕
 言うまでもなく、教会にとって一番大切なお祭りの日です。「お祭り」というのは、大切な礼拝をする時という意味です。教会に、そして私たちに受け継がれた、「イエスは死から復活した」という信仰の根拠を憶える日です。この信仰が無かったら、教会も無かっただろうし、キリスト教という宗教そのものも無かったでしょう。また、イエスの復活の日を毎週覚える日として始まった、「日曜日」も無かったかも知れません。イエスの誕生日とされるクリスマスほどに一般には祝われることはないでしょうが、現代の社会の成り立ちに深く関わっている日であることは間違いありません。
 「死からの復活」−などということがあるわけない、というのが私たちの普遍的な体験です。人間は全て死すべき存在だからです。それは、今も、二千年前にもわかり切ったことでした。
 しかし「イエス・キリストに限って」そうではなかったという証言が続々と出現しました。またその証言に命をかける人々も、続々と出現しました。どちらも、そんなことをしても何の得になるというわけでもないのに、です。証言に耳を傾けた人は、神と人間と世界、そして人生のことが段々はっきりと見えてくることを発見しました。そこに私たちも人生を賭ける価値があると思うのです。

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