NSKK 日本聖公会 東京教区
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聖霊降臨日

主教 植田仁太郎

 私たちの信じている神さまは、三つの様態をとられると言います。イエス・キリストという歴史上に出現してくださった神(子なる神)。その子をお送り下さった普遍的な神(父なる神)。いくら神が居られることが確かであっても、その神が私たちの人生と歴史と毎日に働きかけてくださらなければ意味がありません。その人生と歴史と個々人の在り様に働きかけて下さる力としての神―それを聖霊なる神と呼びます。神の望み給うことに、私たちが参与できるのは、この聖霊の力をいただいて初めてできることです。
 新約聖書の中の文書のひとつ、ルカ福音書と使徒言行録の著者であるルカは、「父と子と聖霊」を「順序立てて」説明しようとしました。つまり、時系列の中で説明しようとしました。イエスの生涯と受難―十字架上の死―復活―昇天―聖霊が下される、という順序です。
 その順序に依れば、ある日突然に、復活のイエスを信じた人々に、特別な力が与えられ、その日以来、教会という人々の群れが誕生したと伝えています。(使徒言行録二章)
 その出来事を憶え、私たちにも、日々聖霊の力が与えられるよう祈り求める日が「聖霊降臨日」です。それはちょうどユダヤ教暦の五旬節(過越祭から五十日目の日)であったという記述から、そのギリシャ語名をとって「ペンテコステ」とも呼ばれています。キリスト教暦に置き換えると、イエスの十字架の死から五十日目ということになります。

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